道路交通法 第102条 臨時適性検査等
この条のポイント
臨時適性検査と、医師の診断書の提出命令を定めた条です。
認知機能検査等の結果、認知症のおそれがあるとして内閣府令の基準に当たった人(基準該当者)が、免許の申請をしたとき(第1項)、更新時の検査で当たったとき(第2項)、臨時認知機能検査で当たったとき(第3項)は、公安委員会は、臨時に適性検査を行うか、医師の診断書を提出するよう命じます。
また、病気などで免許の拒否や取消しの事由に当たると疑う理由があるときも、臨時に適性検査を行うか、診断書の提出を命じることができます(第4項)。このほか、交通の安全のために必要があるときは、政令の定めに従い臨時に適性検査を行えます(第5項)。
適性検査を行うときは、期日・場所などを通知し(第6項)、通知を受けた人は出頭して検査を受けなければなりません(第7項)。
条文(原文)
公安委員会は、第九十七条の二第一項第三号又は第五号の規定により認知機能検査等を受けた者で当該認知機能検査等の結果が認知症のおそれがあることを示すものとして内閣府令で定める基準に該当するもの(以下この条において「基準該当者」という。)が第八十九条第一項の免許申請書を提出したときは、その者が当該認知機能検査等を受けた日以後に次の各号のいずれかに該当することとなつたときを除き、その者が第九十条第一項第一号の二に該当する者であるかどうかにつき、臨時に適性検査を行い、又はその者に対し公安委員会が指定する期限までに内閣府令で定める要件を満たす医師の診断書を提出すべき旨を命ずるものとする。
一 この条(第五項を除く。)の規定による適性検査(第四項の規定によるものにあつては、その者が第百三条第一項第一号の二に該当することとなつた疑いがあることを理由としたものに限る。)を受け、又はこの項から第四項までの規定により診断書(同項に規定する診断書にあつては、その者が同号に該当するかどうかを診断したものに限る。)を提出したとき。
二 認知機能検査等を受け、基準該当者に該当しないこととなつたとき。
2 公安委員会は、第百一条の四第二項の規定により認知機能検査等を受けた者が基準該当者に該当したときは、その者が次の各号のいずれかに該当するときを除き、その者が第百三条第一項第一号の二に該当することとなつたかどうかにつき、臨時に適性検査を行い、又はその者に対し公安委員会が指定する期限までに内閣府令で定める要件を満たす医師の診断書を提出すべき旨を命ずるものとする。
一 当該認知機能検査等を受けた日以後に前項各号のいずれかに該当することとなつたとき。
二 次項の規定による適性検査を受け、又は同項の規定により診断書を提出することとされているとき。
3 公安委員会は、前条第三項の規定により認知機能検査等を受けた者が基準該当者に該当したときは、その者が当該認知機能検査等を受けた日以後に第一項各号のいずれかに該当することとなつたときを除き、その者が第百三条第一項第一号の二に該当することとなつたかどうかにつき、臨時に適性検査を行い、又はその者に対し公安委員会が指定する期限までに内閣府令で定める要件を満たす医師の診断書を提出すべき旨を命ずるものとする。
4 前三項に定めるもののほか、公安委員会は、運転免許試験に合格した者が第九十条第一項第一号から第二号までのいずれかに該当する者であり、又は免許を受けた者が第百三条第一項第一号から第三号までのいずれかに該当することとなつたと疑う理由があるときは、当該運転免許試験に合格した者又は免許を受けた者につき、臨時に適性検査を行い、又はその者に対し公安委員会が指定する期限までに内閣府令で定める要件を満たす医師の診断書を提出すべき旨を命ずることができる。この場合において、公安委員会は、第八十九条第一項、第百一条第一項又は第百一条の二第一項の規定により提出された質問票の記載内容、第百一条の五の規定による報告の内容その他の事情を考慮するものとする。
5 第一項から前項までに定めるもののほか、公安委員会は、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るため必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、免許を受けた者について、臨時に適性検査を行うことができる。
6 公安委員会は、第一項から前項までの規定により適性検査を行おうとするときは、あらかじめ、適性検査を行う期日、場所その他必要な事項を当該適性検査に係る者に通知しなければならない。
7 前項の規定により通知を受けた者は、通知された期日に通知された場所に出頭して適性検査を受けなければならない。
8 前各項に定めるもののほか、第一項から第五項までの規定による適性検査について必要な事項は、内閣府令で定める。
関連条文
この条文の中で参照している道路交通法の条です。
- 第97条の2 運転免許試験の免除
- 第89条 免許の申請等
- 第90条 免許の拒否等
- 第103条 免許の取消し、停止等
- 第101条の4 七十歳以上の者の特例
- 第101条 免許証等の更新の申請及び定期検査
- 第101条の2 更新期間前における免許証等の更新の申請及び適性検査
- 第101条の5 免許を受けた者に対する報告徴収
道路交通法施行令で、この条(法第102条)を引いている条です(クリックで条文を表示)。
道路交通法施行令第三十三条の二の二
法第九十条第一項第七号に該当する者についての同項ただし書の政令で定める基準は、次に掲げるとおりとする。
一 法第九十条第一項第七号に該当することを理由として同項ただし書の規定により免許を保留された者が当該保留の期間内に重ねて同号に該当した場合において、その者が法第百二条第一項から第四項までの規定による命令に違反したと認めるとき又は同条第七項の規定に違反して同条第六項の通知に係る適性検査を受けないと認めるときは、当該命令に応じないこと又は当該適性検査を受けないことについてやむを得ない理由があるときを除き、免許を与えないものとする。
二 法第九十条第一項第七号に該当する場合(前号に該当する場合を除く。)には、免許を保留するものとする。
道路交通法施行令第三十七条の七 (臨時適性検査)
法第百二条第五項に規定する適性検査は、次に掲げる場合に行うものとする。
一 免許を受けた者から適性検査を受けたい旨の申出があつた場合において、その申出に理由があると認められるとき。
二 免許を受けた者が違反行為をし、又は自動車等の運転により交通事故を起こした場合において、その者が自動車等の運転について必要な適性を備えていないおそれがあると認められるとき。
三 免許を受けた者の身体の状態に照らして、その者が自動車等の安全な運転に必要な認知又は操作のいずれかに係る能力を欠いているおそれがあると認められるとき(その者が法第百三条第一項第二号に該当することとなつたと疑う理由があるときを除く。)。
道路交通法施行令第三十九条の二 (臨時適性検査に係る免許の効力の停止をする場合等)
法第百四条の二の三第一項の政令で定めるときは、医師の診断に基づき、同項に規定する適性検査を受けるべき者又は同項に規定する命令を受け診断書を提出することとされている者が法第百三条第一項第一号、第一号の二又は第三号のいずれかに該当する疑いがあると認められるときとする。
2 法第百四条の二の三第三項の政令で定める基準は、次に掲げるとおりとする。
一 次号イからハまでのいずれかに該当することを理由として法第百四条の二の三第三項の規定により免許の効力を停止された者が当該停止の期間内に重ねてそれぞれ当該イからハまでに該当した場合は、免許を取り消すものとする。
二 次のいずれかに該当する場合(前号に該当する場合を除く。)には、免許の効力を停止するものとする。
道路交通法施行規則で、この条(法第102条)を引いている条です(クリックで条文を表示)。
道路交通法施行規則第二十六条の四 (認知機能検査等を受ける必要がない者)
法第九十七条の二第一項第三号イからハまでの内閣府令で定める者は、次の各号のいずれかに該当する者とする。
一 法第八十九条第一項の規定により免許申請書を提出した日前一年以内に免許を受けた者
二 法第八十九条第一項の規定により免許申請書を提出した日前一年以内に法第百二条第一項から第四項までの規定による適性検査(同項の規定によるものにあつては、当該免許申請書を提出した者が法第九十条第一項第一号の二に該当する者であり、又は法第百三条第一項第一号の二に該当することとなつた疑いがあることを理由としたものに限る。)を受けた者
三 法第八十九条第一項の規定により免許申請書を提出した日前一年以内に医師が作成した診断書その他の書類であつて、当該免許申請書を提出した者が認知症に該当する疑いがないと認められるかどうかに関する当該医師の意見及び当該意見に係る検査の結果が記載されているものを公安委員会に提出した者
道路交通法施行規則第二十九条の二の三 (認知機能検査等を受ける必要がない場合)
法第百一条の四第二項の内閣府令で定める場合は、次の各号のいずれかに該当する場合とする。
一 法第百一条第一項に規定する更新期間が満了する日(特例更新申請者にあつては、法第百一条の二第一項の規定による免許証等の更新の申請をする日。以下この条において同じ。)前六月以内に免許を受けた場合
二 法第百一条第一項に規定する更新期間が満了する日前六月以内に法第百二条第一項から第四項までの規定による適性検査(同項の規定によるものにあつては、当該免許証等の更新を受けようとする者が法第百三条第一項第一号の二に該当することとなつた疑いがあることを理由としたものに限る。)を受けた場合
三 法第百一条第一項に規定する更新期間が満了する日前六月以内に医師が作成した診断書その他の書類であつて、当該免許証等の更新を受けようとする者が認知症に該当する疑いがないと認められるかどうかに関する当該医師の意見及び当該意見に係る検査の結果が記載されているものを公安委員会に提出した場合
道路交通法施行規則第二十九条の二の五 (臨時認知機能検査)
法第百一条の七第一項の内閣府令で定める場合は、次の各号のいずれかに該当する場合とする。
一 法第百一条の七第一項に規定する政令で定める行為(以下この項において「基準行為」という。)をした日の三月前の日以後に免許を受けた場合
二 基準行為をした日の三月前の日以後に法第百二条第一項から第四項までの規定による適性検査(同項の規定によるものにあつては、当該行為をした者が法第百三条第一項第一号の二に該当することとなつた疑いがあることを理由としたものに限る。次号において同じ。)を受け、又は法第百二条第一項から第四項までの規定により診断書(同項の規定により提出するものにあつては、その者が法第百三条第一項第一号の二に該当するかどうかを診断したものに限る。次号において同じ。)を提出した場合
三 法第百二条第一項から第四項までの規定による適性検査を受け、又はこれらの規定により診断書を提出することとされている場合
四 基準行為をした日の三月前の日以後に医師が作成した診断書その他の書類であつて、当該行為をした者が認知症に該当する疑いがないと認められるかどうかに関する当該医師の意見及び当該意見に係る検査の結果が記載されているものを公安委員会に提出した場合
2 法第百一条の七第二項に規定する書面(次項において「臨時認知機能検査通知書」という。)の様式は、別記様式第十八の五のとおりとする。
3 臨時認知機能検査通知書を送付するときは、配達証明郵便等に付して行うものとする。
4 法第百一条の七第二項の規定による通知を受けた者で、当該通知を受けた日の翌日から起算した期間が一月となる日(以下この項において「特定日」という。)までに法第九十七条の二第一項第三号イに規定する認知機能検査等(次条において「認知機能検査等」という。)を受けないことについて令第三十七条の六の五各号に掲げるやむを得ない理由のあるものは、特定日後に認知機能検査を受けようとするときは、当該やむを得ない理由のあることを証するに足る書類を公安委員会に提出しなければならない。
道路交通法施行規則第二十九条の三 (臨時適性検査等)
法第百二条第一項の内閣府令で定める基準は、次の各号に掲げる検査の区分に応じ、当該各号に定める基準とする。
一 認知機能検査 次の式により算出した数値が三十六未満であること。
二 法第百八条の三十二の三第一項の認定を受けた同項に規定する運転免許取得者等検査(同項第三号イに掲げる基準に適合するものに限る。) 前号に定める基準に準ずるものとして国家公安委員会規則で定める基準
2 免許試験に合格した者が法第九十条第一項第一号から第二号までのいずれかに該当する者であり、又は免許を受けた者が法第百三条第一項第一号から第三号までのいずれかに該当することとなつたと疑う理由がある場合における法第百二条第一項から第四項までに規定する適性検査は、これらの規定に規定する処分の要件に関し専門的な知識を有すると公安委員会が認める医師の診断により、行うものとする。
3 法第百二条第一項から第三項までの内閣府令で定める要件は、認知症に関し専門的な知識を有する医師又は同条第一項から第三項までの規定による命令を受けた者のその理由とされる事由に係る主治の医師が作成した診断書であつて、診断に係る検査の結果及び当該命令を受けた者が認知症に該当しないと認められるかどうかに関する当該医師の意見が記載されているものであることとする。
4 法第百二条第四項の内閣府令で定める要件は、同項の規定による命令を受けた者のその理由とされる事由に係る主治の医師(法第九十条第一項第一号の二に該当する者であり、又は法第百三条第一項第一号の二に該当することとなつたと疑う理由があるとして法第百二条第四項の規定による命令を受けた者にあつては、認知症に関し専門的な知識を有する医師又は当該事由に係る主治の医師)が作成した診断書であつて、免許試験に合格した者が法第九十条第一項第一号から第二号までに該当する者でなく、又は免許を受けた者が法第百三条第一項第一号から第三号までに該当しないと認められるかどうかに関する当該医師の意見(法第九十条第一項第一号の二に該当する者であり、又は法第百三条第一項第一号の二に該当することとなつたと疑う理由があるとして法第百二条第四項の規定による命令を受けた者にあつては、診断に係る検査の結果及び当該命令を受けた者が認知症に該当しないと認められるかどうかに関する当該医師の意見)が記載されているものであることとする。
5 第二十三条の規定は、法第百二条第五項に規定する適性検査について準用する。この場合において、第二十三条第一項の表聴力の項中「準中型免許、普通免許、準中型仮免許及び普通自動車仮免許(以下「普通仮免許」という。)」とあるのは「普通自動車対応免許(法第七十一条の五第三項の普通自動車対応免許をいう。)」と、同表運動能力の項中「付す」とあるのは「付し、又はこれを変更する」と読み替えるものとする。
出典
- e-Gov 法令検索「道路交通法」(昭和三十五年法律第百五号)2026年7月21日施行版 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105(2026年10月27日取得)
- e-Gov 法令検索「道路交通法施行令」(昭和三十五年政令第二百七十号)2026年9月1日施行版 https://laws.e-gov.go.jp/law/335CO0000000270(2026年10月27日取得)
- e-Gov 法令検索「道路交通法施行規則」(昭和三十五年総理府令第六十号)2026年9月1日施行版 https://laws.e-gov.go.jp/law/335M50000002060(2026年10月27日取得)
このページは、e-Gov 法令検索で公開されている条文をもとに、内容をわかりやすく言い換えたものです。解説は条文を読みやすくするための要約で、法的な判断や個別の事例への当てはめを示すものではありません。正確な内容は、必ず原文(e-Gov 法令検索)で確認してください。法令は改正されることがあります。
