道路交通法 第51条の4 放置違反金

第三章 車両及び路面電車の交通方法 第九節の二 違法停車及び違法駐車に対する措置

この条のポイント

違法駐車の車両について、運転者が名乗り出ない場合に、車両の使用者(持ち主の会社など)に「放置違反金」を納めさせる仕組みを定めた条です。

警察署長は、警察官等に、運転者が離れてすぐに運転できない状態の違法駐車の車両(放置車両)を確認させ、その旨と、使用者が放置違反金の納付を命じられることがある旨を知らせる標章を、車の見やすい所に取り付けさせることができます(第1項)。この標章は、使用者や運転者など以外の人が壊したり取り除いたりしてはいけません(第2項)。

報告を受けた公安委員会は、使用者に放置違反金の納付を命じることができます。ただし、標章が付けられた日の翌日から30日以内に、違法駐車をした運転者が反則金を納めた場合や、起訴などされた場合は別です(第4項)。放置違反金の額は、別表第一の範囲内で政令が定めます(第8項)。命令の前には弁明の機会が与えられ(第6項)、納めないときは督促や滞納処分があります(第13項・第14項)。

この条の規定に違反したときの罰則は、第121条で定められています(罰則の条の原文で確認してください)。

条文(原文)

第五十一条の四 (放置違反金)

警察署長は、警察官等に、違法駐車と認められる場合における車両(軽車両にあつては、牽引されるための構造及び装置を有し、かつ、車両総重量(道路運送車両法第四十条第三号の車両総重量をいう。)が七百五十キログラムを超えるもの(以下「重被牽引車」という。)に限る。以下この条において同じ。)であつて、その運転者がこれを離れて直ちに運転することができない状態にあるもの(以下「放置車両」という。)の確認をさせ、内閣府令で定めるところにより、当該確認をした旨及び当該車両に係る違法駐車行為(違法駐車と認められる場合に係る車両の運転者の行為をいう。第四項及び第十六項において同じ。)をした者について第四項ただし書に規定する場合に該当しないときは同項本文の規定により当該車両の使用者が放置違反金の納付を命ぜられることがある旨を告知する標章を当該車両の見やすい箇所に取り付けさせることができる。

2 何人も、前項の規定により車両に取り付けられた標章を破損し、若しくは汚損し、又はこれを取り除いてはならない。ただし、当該車両の使用者、運転者その他当該車両の管理について責任がある者が取り除く場合は、この限りでない。

3 警察署長は、第一項の規定により車両に標章を取り付けさせたときは、当該車両の駐車に関する状況を公安委員会に報告しなければならない。

4 前項の規定による報告を受けた公安委員会は、当該報告に係る車両を放置車両と認めるときは、当該車両の使用者に対し、放置違反金の納付を命ずることができる。ただし、第一項の規定により当該車両に標章が取り付けられた日の翌日から起算して三十日以内に、当該車両に係る違法駐車行為をした者が当該違法駐車行為について第百二十八条第一項の規定による反則金の納付をした場合又は当該違法駐車行為に係る事件について公訴を提起され、若しくは家庭裁判所の審判に付された場合は、この限りでない。

5 前項本文の規定による命令(以下「納付命令」という。)は、放置違反金の額並びに納付の期限及び場所を記載した文書により行うものとする。

6 公安委員会は、納付命令をしようとするときは、当該車両の使用者に対し、あらかじめ、次に掲げる事項を書面で通知し、相当の期間を指定して、当該事案について弁明を記載した書面(以下この項及び第九項において「弁明書」という。)及び有利な証拠を提出する機会を与えなければならない。

一 当該納付命令の原因となる事実

二 弁明書の提出先及び提出期限

7 公安委員会は、納付命令を受けるべき者の所在が判明しないときは、前項の規定による通知を、その者の氏名及び同項第二号に掲げる事項並びに公安委員会が同項各号に掲げる事項を記載した書面をいつでもその者に交付する旨(以下この項において「公示事項」という。)を内閣府令で定める方法により不特定多数の者が閲覧することができる状態に置くとともに、公示事項が記載された書面を当該公安委員会の掲示板に掲示し、又は公示事項を当該公安委員会の庁舎に設置した電子計算機の映像面に表示したものの閲覧をすることができる状態に置く措置をとることによつて行うことができる。この場合においては、当該措置を開始した日から二週間を経過したときに、当該通知がその者に到達したものとみなす。

8 放置違反金の額は、別表第一に定める金額の範囲内において、政令で定める。

9 第六項の規定による通知を受けた者は、弁明書の提出期限までに、政令で定めるところにより、放置違反金に相当する金額を仮に納付することができる。

10 納付命令は、前項の規定による仮納付をした者については、政令で定めるところにより、公示して行うことができる。

11 第九項の規定による仮納付をした者について同項の通知に係る納付命令があつたときは、当該放置違反金に相当する金額の仮納付は、当該納付命令による放置違反金の納付とみなす。

12 公安委員会は、第九項の規定による仮納付をした者について同項の通知に係る納付命令をしないこととしたときは、速やかに、その者に対し、理由を明示してその旨を書面で通知し、当該仮納付に係る金額を返還しなければならない。

13 公安委員会は、納付命令を受けた者が納付の期限を経過しても放置違反金を納付しないときは、督促状によつて納付すべき期限を指定して督促しなければならない。この場合において、公安委員会は、放置違反金につき年十四・五パーセントの割合により計算した額の範囲内の延滞金及び督促に要した手数料を徴収することができる。

14 前項の規定による督促を受けた者がその指定期限までに放置違反金並びに同項後段の延滞金及び手数料(以下この条及び第五十一条の七において「放置違反金等」という。)を納付しないときは、公安委員会は、地方税の滞納処分の例により、放置違反金等を徴収することができる。この場合における放置違反金等の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。

15 納付され、又は徴収された放置違反金等は、当該公安委員会が置かれている都道府県の収入とする。

16 公安委員会は、納付命令をした場合において、当該納付命令の原因となつた車両に係る違法駐車行為をした者が当該違法駐車行為について第百二十八条第一項の規定による反則金の納付をしたとき、又は当該違法駐車行為に係る事件について公訴を提起され、若しくは家庭裁判所の審判に付されたときは、当該納付命令を取り消さなければならない。

17 公安委員会は、前項の規定により納付命令を取り消したときは、速やかに、理由を明示してその旨を当該納付命令を受けた者に通知しなければならない。この場合において、既に当該納付命令に係る放置違反金等が納付され、又は徴収されているときは、公安委員会は、当該放置違反金等に相当する金額を還付しなければならない。

18 放置違反金等の徴収又は還付に関する書類の送達及び公示送達については、地方税の例による。

関連条文

この条文の中で参照している道路交通法の条です。

道路交通法施行令で、この条(法第51条の4)を引いている条です(クリックで条文を表示)。

道路交通法施行令第十七条の三 (放置違反金の額)

法第五十一条の四第八項の政令で定める放置違反金の額は、別表第一に定めるとおりとする。

道路交通法施行令の全文(e-Gov 法令検索)

道路交通法施行令第十七条の四 (放置違反金の仮納付)

法第五十一条の四第九項の規定による仮納付は、分割して行うことができない。

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道路交通法施行令第十七条の五 (公示による納付命令)

法第五十一条の四第十項の規定による公示による納付命令は、内閣府令で定める事項を内閣府令で定める方法により不特定多数の者が閲覧することができる状態に置くとともに、当該事項が記載された書面を当該納付命令をしようとする公安委員会の掲示板に掲示し、又は当該事項を当該公安委員会の庁舎に設置した電子計算機の映像面に表示したものの閲覧をすることができる状態に置く措置をとることによつて行うものとする。

2 前項の納付命令は、氏名以外の事項により納付命令を受ける者を特定して行うものとする。

3 第一項の納付命令は、同項の規定による措置を開始した日から起算して三日を経過した日に効力を生ずるものとする。

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道路交通法施行令第二十六条の六 (自動車の使用の制限の基準)

法第七十五条第二項の政令で定める基準は、次に掲げるとおりとする。

一 自動車(法第五十一条の四第一項に規定する重被牽引車(以下「重被牽引車」という。)を含む。以下この条及び次条において同じ。)の使用者(安全運転管理者、副安全運転管理者その他自動車の運行を直接管理する地位にある者を含む。以下この条において「使用者等」という。)が次の表の上欄に掲げる違反行為をし、当該違反行為により自動車の運転者が同表の下欄に掲げる違反行為をしたときは、六月を超えない範囲内の期間、当該違反行為に係る自動車を運転し、又は運転させてはならない旨を命ずるものとする。

二 自動車の使用者等が次の表の上欄に掲げる違反行為をし、当該違反行為により自動車の運転者が同表の中欄に掲げる違反行為をした場合において、同表の下欄に掲げるいずれかの事情があるときは、三月を超えない範囲内の期間、当該違反行為に係る自動車を運転し、又は運転させてはならない旨を命ずることができる。

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道路交通法施行令第二十六条の八 (車両の使用の制限の基準)

法第七十五条の二第二項の政令で定める基準は、公安委員会が法第五十一条の四第一項の規定により標章が取り付けられた車両の使用者に対し納付命令をした場合において、当該使用者が、当該標章が取り付けられた日前六月以内に、次の表一の上欄に掲げる前歴の回数の区分に応じそれぞれ同表の下欄に定める納付命令の回数以上、当該車両が原因となつた納付命令(同条第十六項の規定により取り消されたものを除くほか、当該標章が取り付けられた日において、当該使用者が当該車両につき法第七十五条第二項(同条第一項第七号に掲げる行為に係る部分に限る。以下この条において同じ。)又は法第七十五条の二第二項の規定による公安委員会の命令を受け、かつ、当該命令に従つて当該命令に係る運転の禁止の期間を経過したことがある場合には、当該命令を受ける前に取り付けられた標章に係るものを除く。)を受けたことがあるときは、当該車両の次の表二の上欄に掲げる種類に応じ、それぞれ同表の下欄に定める期間の範囲内において、当該車両を運転し、又は運転させてはならない旨を命ずることができることとする。

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道路交通法施行規則で、この条(法第51条の4)を引いている条です(クリックで条文を表示)。

道路交通法施行規則第七条の五 (標章の取付け)

法第五十一条の四第一項の規定による標章の取付けは、別記様式第三の六の標章をその記載事項を見やすい方法で取り付けることにより行うものとする。

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道路交通法施行規則第七条の六 (弁明通知書の記載事項)

法第五十一条の四第六項各号に掲げる事項を通知する書面(以下「弁明通知書」という。)には、弁明通知書の番号及び同条第九項の規定により仮に納付することができる放置違反金に相当する金額を記載するものとする。

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道路交通法施行規則第七条の六の二 (公示による通知)

法第五十一条の四第七項の内閣府令で定める方法は、公安委員会の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。以下この条において同じ。)と公示事項(同項に規定する公示事項をいう。第一号において同じ。)の閲覧をする者の使用に係る電子計算機(公安委員会の使用に係る電子計算機と電気通信回線を通じて接続でき、正常に通信できる機能を備えたものに限る。)とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織を使用する方法のうち、次の各号のいずれにも該当するものとする。

一 公安委員会の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された公示事項を当該公示事項の閲覧をする者の使用に係る電子計算機の映像面に表示するもの

二 インターネットに接続された自動公衆送信装置(著作権法(昭和四十五年法律第四十八号)第二条第一項第九号の五イに規定する自動公衆送信装置をいう。)を使用するもの

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道路交通法施行規則第七条の九 

法第五十一条の六第一項の内閣府令で定める事項は、次の表の上欄に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に定める事項とする。

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出典

このページは、e-Gov 法令検索で公開されている条文をもとに、内容をわかりやすく言い換えたものです。解説は条文を読みやすくするための要約で、法的な判断や個別の事例への当てはめを示すものではありません。正確な内容は、必ず原文(e-Gov 法令検索)で確認してください。法令は改正されることがあります。