準中型免許の教習時間の基準を見直し、警察庁が意見募集を開始
警察庁は2026年10月1日に、指定自動車教習所で準中型自動車免許を取る人向けの技能教習について、教習時間の基準を見直す規則案への意見募集を発表し、10月2日から受け付けています。募集期間は10月31日までです。準中型免許の取得を考えている人や、教習所に通う予定の人に関わる内容です。
ニュースの概要
警察庁の広報資料(交通局運転免許課、10月1日付)によると、見直しの対象は、指定自動車教習所における準中型自動車免許の基本操作と基本走行の技能教習です。ただし、すでに普通自動車免許または普通自動車第二種免許を持っている人への教習は除かれます。
改正の内容は、準中型自動車を使う教習などの時間を柔軟に決められるように、「普通自動車を使わなければならない教習」の教習時間の基準を引き下げることです。規則案の名称は「指定自動車教習所等の教習の基準の細目に関する規則及び指定自動車教習所等の教習の基準の細目に関する規則の一部を改正する規則の一部を改正する規則案」で、根拠は道路交通法施行規則第33条第6項です。施行期日は「公布の日」とされています。
何が変わるのか
警察庁が公表した案文(新旧対照表)を読むと、準中型免許(AT準中型を除く)の技能教習のうち、普通自動車を使わなければ教習効果を上げられない教習について、基本操作と基本走行の時限数の下限が引き下げられる形になっています。通常のケースでは、改正前の12時限以上が、改正後は9時限以上になります。大型特殊免許や二輪免許を持っている人への教習は、改正前の7時限または10時限以上が、改正後は4時限または7時限以上になります。応用走行の時限数は変わりません。
あわせて、案の全体は次の2点とされています。
- 普通自動車を使う教習の教習時間の基準を引き下げる(新規則第4条第6項関係)
- その他、所要の規定を整備する
この記事の時点では、あくまで規則「案」の段階です。意見募集の結果を踏まえて、内容が変わる可能性があります。
読者への影響
準中型免許は、車両総重量が3.5トン以上7.5トン未満の車などを運転するための免許です。普通免許を持たずに、最初から準中型免許を取る人が、この見直しの主な対象になります。教習の中で、普通自動車を使う時間の枠が小さくなり、準中型自動車を使う教習を増やせる余地が広がると、警察庁の資料から読み取れます。
ただし、実際に教習所の料金や日程がどう変わるかは、この資料には書かれていません。教習の進め方は教習所ごとに決まるため、規則が公布されたあとも、通っている教習所の案内を確認する必要があります。すでに普通免許を持っている人や、AT準中型免許を取る人は、今回の見直しの対象外です。
なお、今回の案は、準中型免許(AT準中型免許を除く)の技能教習に限った見直しです。警察庁の資料には、AT準中型免許や、普通免許、二輪免許などの教習の基準を変える内容は書かれていません。また、案の段階のため、実際に教習の進め方がいつから変わるかは、規則が公布されてから決まります。
確認すること
- 自分が対象になるかどうかを確認する(普通免許を持っているか、AT準中型か、MT準中型か)。
- 意見がある場合は、2026年10月31日(土)までに、e-Govの意見提出フォームか、電子メール(件名に「パブリックコメント」と記載)、郵送(必着)で提出する。ただし、警察庁は、電子メールは届かないおそれがあるため、なるべくe-Govから提出するよう案内しています。
- 規則が公布されて施行されたあとに、通う予定の教習所で、教習時間や料金の案内が変わるかを問い合わせる。
- 警察庁の報道発表ページで、意見募集の結果と、公布の日を確認する。
意見募集とは何か
意見募集(パブリックコメント)は、国が規則などを決める前に、案を公表して、広く意見を集める手続きです。警察庁の資料によると、提出した意見には個別の回答はされず、氏名や連絡先は、内容に不明な点があったときの連絡以外には使われません。氏名や連絡先の記載は任意とされ、寄せられた意見は、住所・電話番号・メールアドレスを除いて、必要に応じて公表される可能性があります。
意見を出すときは、案のどの部分についての意見かが分かるように、番号や記号を示すよう求められています。電話では受け付けていません。
筆者の見解
私見では、今回の案は、教習の質を落とす見直しというより、実際に乗る車に合わせて教習時間を配分しやすくする見直しだと考えます。業務で準中型の車に乗る予定の人にとっては、普通自動車の教習が長いままだと、本番の車の練習に充てる時間が減ります。
一方で、時間配分の自由度が上がると、教習所によって内容に差が出る可能性もあります。通う教習所を選ぶときは、準中型自動車での教習がどのくらいあるかを、事前に聞いておくとよいと思います。案の段階なので、確定するまでは情報を追い続けることをおすすめします。
出典(一次情報)
2026年10月10日時点の情報です。
















