あおり運転の対処法|被害にあったら車外に出ず110番

あおり運転の対処法とは
後ろから異常に車間を詰められる、前に割り込まれて急ブレーキを踏まれる、執拗にクラクションやパッシングをされる――こうしたあおり運転は、重大な事故につながる危険な行為です。2020年(令和2年)6月30日から道路交通法に妨害運転罪が設けられ、厳しく罰せられるようになりました。
それでも、被害にあう可能性はゼロにはできません。この記事では、あおり運転をされたときにどう行動すればよいかを、警察庁の呼びかけと道路交通法の条文をもとに整理します。2026年10月時点の情報です。最新の内容は警察庁の公式ページで確認してください。
あおり運転の対処法の基本
警察庁は、あおり運転の被害にあったときの対処として、次の3点を呼びかけています。
- サービスエリアやパーキングエリアなど、交通事故にあわない場所へ避難する
- 車外に出ない
- ためらわずに110番通報する
また、ドライブレコーダーは悪質・危険な運転の抑止に有効だとして、装着をすすめています。
法律面では、他の車の通行を妨害する目的で、交通の危険を生じさせるおそれのある方法で一定の違反をした場合、道路交通法第117条の2の2により「三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金」の対象になります。警察庁の説明では、高速道路で相手の車を停止させるなど著しい危険を生じさせた場合は、最大で5年の拘禁刑となります。さらに、妨害運転をした人は運転免許の取消しの対象になります。
あおり運転の対処法の特徴
妨害運転罪の対象となる違反の種類は、条文で次のように列挙されています。
- 通行区分の違反(逆走・はみ出しなど)
- 左側寄り通行などの違反
- 急ブレーキの禁止違反
- 車間距離の保持違反
- 進路変更の禁止違反
- 追越しの方法の違反
- 灯火の違反(不必要なハイビームなど)
- 警音器の使用などの違反(不必要なクラクション)
- 安全運転の義務違反
- 最低速度の違反(高速道路での低速走行)
- 高速道路での停車・駐車の禁止違反
警察庁のページによると、令和8年(2026年)4月1日からは、自転車などの右側を通過する際の通行方法に関する違反も対象として示されています。
あおり運転の対処法の具体例
例1:高速道路で後ろにぴったり付かれる
無理にブレーキで抵抗せず、走行車線へ移って道を譲るのが基本です。それでも追いかけてくるなら、次のサービスエリアやパーキングエリアに入り、人の多い場所に止めてドアをロックし、110番します。
例2:一般道で前に止められ、相手が降りてきた
窓を開けたり車外に出たりせず、ドアロックを確認して110番します。相手が窓をたたいても応じないことが、身を守るうえで大切です。
例3:同乗者がいる場合
運転者は運転に集中し、同乗者が110番や状況の記録(ナンバー、場所、時刻)を担当すると、安全に対応しやすくなります。
あおり運転を受けたらやるべきこと
- 挑発に乗らない:急ブレーキや幅寄せでやり返すと、自分も危険な運転をすることになります。
- 道を譲る:可能なら車線を変えて先に行かせます。
- 安全な場所に避難する:サービスエリア、パーキングエリア、コンビニの駐車場など人目のある場所へ。高速道路の路肩や本線上に止めるのは避けます。
- ドアをロックし、車外に出ない:窓も閉めたままにします。
- 110番通報する:場所(道路名、キロポスト、近くの目印)、相手の車の特徴やナンバー、状況を伝えます。
- 記録を残す:ドライブレコーダーの映像を上書きされないよう保存し、警察に提供できるようにします。
あおり運転の対処法の注意点
- 高速道路の本線や路肩で停止させられると、後続車に追突される危険が非常に高くなります。可能な限り本線上では止まらず、避難できる場所まで走ることを考えます。
- 相手を撮影しようとして車外に出たり、スマホを操作しながら運転したりするのは危険です。記録はドライブレコーダーと同乗者に任せましょう。
- 自分が無意識にあおり運転と受け取られる運転をしていないかも大切です。車間距離を十分にとる、不必要なハイビームやクラクションを使わない、無理な割り込みをしない、といった点を意識します。
- 個別の事案がどの違反にあたるかの判断は、警察が行います。被害の扱いや今後の手続きは警察・弁護士などの専門家に確認してください。
あおり運転の対処法でよくあるミス
- 「話せば分かる」と車外に出る:警察庁は車外に出ないよう呼びかけています。
- 通報をためらう:「大げさかも」と迷わず、危険を感じたら110番します。
- 映像を保存し忘れる:ドライブレコーダーは古い映像から上書きされる機種が多いため、イベント記録ボタンを押す、SDカードを抜くなどして保存します。
- 相手を追いかける:ナンバーを確認しようと追いかけると、自分が危険な運転をすることになりかねません。
あおり運転の対処法のチェックリスト
- □ 挑発に乗らず、やり返していない
- □ 車線を譲るなどして距離をとった
- □ 人目のある安全な場所へ避難した
- □ ドアをロックし、車外に出ていない
- □ 110番通報し、場所と相手の特徴を伝えた
- □ ドライブレコーダーの映像を保存した
- □ 日頃から十分な車間距離をとっている
あおり運転の対処法のFAQ(よくある質問)
Q. ドライブレコーダーがない場合でも通報できますか?
A. できます。時刻・場所・相手の車の色や車種・ナンバーなど、覚えている情報を伝えましょう。警察庁は被害時のためらわない110番通報を呼びかけています。
Q. あおり運転の罰則はどれくらいですか?
A. 道路交通法第117条の2の2により、三年以下の拘禁刑または五十万円以下の罰金です。著しい危険を生じさせた場合は最大5年の拘禁刑となり、いずれの場合も運転免許の取消しの対象になると警察庁は説明しています。
Q. 後ろの車が近いだけでも、あおり運転になりますか?
A. 妨害運転罪は、通行を妨害する目的があり、交通の危険を生じさせるおそれのある方法で行われた場合が対象です。個別の判断は警察が行います。
筆者の見解(あおり運転の対処法)
あおり運転への対処で私がいちばん大事だと考えるのは、「相手と勝負しない」と最初に決めておくことです。被害の場面では怒りや恐怖で判断が鈍りがちなので、「譲る→避難→ロック→110番」という順番を、あらかじめ頭に入れておく価値は大きいと考えます。見落としがちなのは、避難先として高速道路の路肩を選んでしまうことで、私見ではサービスエリアやパーキングエリアまで走り切るほうが二次事故のリスクを抑えやすいと思います。また、ドライブレコーダーは被害時の証拠だけでなく、自分の運転を見直す材料にもなるため、前後2カメラの装着を検討する価値はあると考えます。
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