道路交通法 第39条 緊急自動車の通行区分等
この条のポイント
緊急自動車の通行の特例を定めた条です。緊急自動車とは、消防用自動車・救急用自動車など政令で定める自動車で、緊急の用務のために、政令で定める方法(サイレンを鳴らし赤色の警光灯をつけるなど)で運転中のものをいいます。
緊急自動車は、追越しなどやむを得ない必要があるときは、第17条第4項(左側部分の通行)にかかわらず、道路の右側部分にはみ出して通行できます(第1項)。
また、法令の規定で停止しなければならない場合(赤信号など)でも、停止しなくてよいとされています。その場合は、ほかの交通に注意して徐行しなければなりません(第2項)。ほかの車が緊急自動車に道を譲る義務は、次の第40条で定められています。
条文(原文)
緊急自動車(消防用自動車、救急用自動車その他の政令で定める自動車で、当該緊急用務のため、政令で定めるところにより、運転中のものをいう。以下同じ。)は、第十七条第五項に規定する場合のほか、追越しをするためその他やむを得ない必要があるときは、同条第四項の規定にかかわらず、道路の右側部分にその全部又は一部をはみ出して通行することができる。
2 緊急自動車は、法令の規定により停止しなければならない場合においても、停止することを要しない。この場合においては、他の交通に注意して徐行しなければならない。
関連条文
この条文の中で参照している道路交通法の条です。
- 第17条 通行区分
道路交通法施行令で、この条(法第39条)を引いている条です(クリックで条文を表示)。
道路交通法施行令第十二条 (最高速度の特例)
自動車(内閣府令で定める大きさ以下の原動機を有する普通自動二輪車を除く。)が他の車両を牽引して道路(前条第二号に掲げる一般道路を除く。)を通行する場合(牽引するための構造及び装置を有する自動車によつて牽引されるための構造及び装置を有する車両を牽引する場合を除く。)の最高速度は、同条及び第二十七条第一項の規定にかかわらず、次に定めるとおりとする。
一 車両総重量(道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第四十条第三号に掲げる車両総重量をいう。以下同じ。)が二千キログラム以下の車両をその車両の車両総重量の三倍以上の車両総重量の自動車で牽引する場合 四十キロメートル毎時
二 前号に掲げる場合以外の場合 三十キロメートル毎時
2 前項の内閣府令で定める大きさ以下の原動機を有する普通自動二輪車又は原動機付自転車が他の車両を牽引して道路を通行する場合の最高速度は、前条の規定にかかわらず、二十五キロメートル毎時とする。
3 法第三十九条第一項の緊急自動車が一般道路を通行する場合の最高速度は、前条及び前二項の規定にかかわらず、八十キロメートル毎時とする。
道路交通法施行令第十三条 (緊急自動車)
法第三十九条第一項の政令で定める自動車は、次に掲げる自動車で、その自動車を使用する者の申請に基づき公安委員会が指定したもの(第一号又は第一号の二に掲げる自動車についてはその自動車を使用する者が公安委員会に届け出たもの)とする。
一 消防機関その他の者が消防のための出動に使用する消防用自動車のうち、消防のために必要な特別の構造又は装置を有するもの
一の二 国、都道府県、市町村、成田国際空港株式会社、新関西国際空港株式会社又は医療機関が傷病者の緊急搬送のために使用する救急用自動車のうち、傷病者の緊急搬送のために必要な特別の構造又は装置を有するもの
一の三 消防機関が消防のための出動に使用する消防用自動車(第一号に掲げるものを除く。)
一の四 都道府県又は市町村が傷病者の応急手当(当該傷病者が緊急搬送により医師の管理下に置かれるまでの間緊急やむを得ないものとして行われるものに限る。)のための出動に使用する大型自動二輪車又は普通自動二輪車
一の五 医療機関が、傷病者の緊急搬送をしようとする都道府県又は市町村の要請を受けて、当該傷病者が医療機関に緊急搬送をされるまでの間における応急の治療を行う医師を当該傷病者の所在する場所にまで運搬するために使用する自動車
一の六 医療機関(重度の傷病者でその居宅において療養しているものについていつでも必要な往診をすることができる体制を確保しているものとして国家公安委員会が定める基準に該当するものに限る。)が、当該傷病者について必要な緊急の往診を行う医師を当該傷病者の居宅にまで搬送するために使用する自動車
一の七 警察用自動車(警察庁又は都道府県警察において使用する自動車をいう。以下同じ。)のうち、犯罪の捜査、交通の取締りその他の警察の責務の遂行のため使用するもの
二 自衛隊用自動車(自衛隊において使用する自動車をいう。以下同じ。)のうち、部内の秩序維持又は自衛隊の行動若しくは自衛隊の部隊の運用のため使用するもの
三 検察庁において使用する自動車のうち、犯罪の捜査のため使用するもの
四 刑務所その他の矯正施設において使用する自動車のうち、逃走者の逮捕若しくは連戻し又は被収容者の警備のため使用するもの
五 入国者収容所又は地方出入国在留管理局において使用する自動車のうち、容疑者の収容又は被収容者の警備のため使用するもの
六 電気事業、ガス事業その他の公益事業において、危険防止のための応急作業に使用する自動車
七 水防機関が水防のための出動に使用する自動車
八 輸血に用いる血液製剤を販売する者が輸血に用いる血液製剤の応急運搬のため使用する自動車
八の二 医療機関が臓器の移植に関する法律(平成九年法律第百四号)の規定により死体(脳死した者の身体を含む。)から摘出された臓器、同法の規定により臓器の摘出をしようとする医師又はその摘出に必要な器材の応急運搬のため使用する自動車
九 道路の管理者が使用する自動車のうち、道路における危険を防止するため必要がある場合において、道路の通行を禁止し、若しくは制限するための応急措置又は障害物を排除するための応急作業に使用するもの
十 総合通信局又は沖縄総合通信事務所において使用する自動車のうち、不法に開設された無線局(電波法(昭和二十五年法律第百三十一号)第百八条の二第一項に規定する無線設備による無線通信を妨害する電波を発射しているものに限る。)の探査のための出動に使用するもの
十一 交通事故調査分析センターにおいて使用する自動車のうち、事故例調査(交通事故があつた場合に直ちに現場において行う必要のあるものに限る。)のための出動に使用するもの
十二 国、都道府県、市町村、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構又は原子力災害対策特別措置法(平成十一年法律第百五十六号)第二条第三号に規定する原子力事業者が、同条第一号に規定する原子力災害の発生又は拡大の防止を図るための応急の対策として実施する放射線量の測定、傷病者の搬送、施設若しくは設備の整備、点検若しくは復旧又は放射線による人体の障害を防止するための医薬品の運搬のため使用する自動車(第一号の二又は第六号に掲げるものを除く。)
2 前項に規定するもののほか、緊急自動車である警察用自動車に誘導されている自動車又は緊急自動車である自衛隊用自動車に誘導されている自衛隊用自動車は、それぞれ法第三十九条第一項の政令で定める自動車とする。
道路交通法施行令第二十七条 (最高速度)
最高速度のうち、自動車が高速自動車国道の本線車道又はこれに接する加速車線若しくは減速車線を通行する場合の最高速度は、次の各号に掲げる自動車の区分に従い、それぞれ当該各号に定めるとおりとする。
一 次に掲げる自動車 百キロメートル毎時
二 大型自動車のうち前号イに掲げるもの以外のもの及び中型自動車のうち同号ロに掲げるもの以外のもの 九十キロメートル毎時
三 前二号に掲げる自動車以外の自動車 八十キロメートル毎時
2 法第三十九条第一項の緊急自動車が高速自動車国道の本線車道又はこれに接する加速車線若しくは減速車線を通行する場合の最高速度は、第十二条第一項及び前項の規定にかかわらず、百キロメートル毎時とする。
出典
- e-Gov 法令検索「道路交通法」(昭和三十五年法律第百五号)2026年7月21日施行版 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105(2026年10月27日取得)
- e-Gov 法令検索「道路交通法施行令」(昭和三十五年政令第二百七十号)2026年9月1日施行版 https://laws.e-gov.go.jp/law/335CO0000000270(2026年10月27日取得)
このページは、e-Gov 法令検索で公開されている条文をもとに、内容をわかりやすく言い換えたものです。解説は条文を読みやすくするための要約で、法的な判断や個別の事例への当てはめを示すものではありません。正確な内容は、必ず原文(e-Gov 法令検索)で確認してください。法令は改正されることがあります。
