運転技術
投稿日:2023年08月11日更新日:2024年10月24日

ガソリン高騰でも経済的に。燃費を2割改善する方法を解説(AT・MT両対応)

ガソリン価格の高騰でお財布的にキツイ状態が続いていますよね。

しかし、この記事で紹介する方法を試せば、燃費を2割改善することが可能かも知れません。

ガソリン代が月1万円かかっている人なら2,000円節約できます。年間なら24,000円です。無視出来ない金額ですよね。

というわけで今回は、ガソリン価格高騰でも出費を最小限に抑える『燃費運転』の方法を解説します。AT、MTそれぞれの特徴に合わせた説明もあるので、ぜひ参考にしてみてください。

ガソリン価格の高騰。どこまで上がるのか。

燃費運転の解説の前に、現在のガソリン価格高騰についてザックリ触れておきます。

ガソリン価格はいつまで値上がりするか?

出典:経済産業省 資源エネルギー庁

国際情勢により高騰しているガソリン価格ですが、2022年1月から補助金が適用されたことで160円台(実売150円台)をキープしてきました。

2023年1月頃からガソリン価格の変動が落ち着き、補助金の適用も緩やかになりました。そして、同年6月から補助金が段階的に廃止され、9月末には完全に廃止されるという流れですね。

私の近所の場合、週に2円ペースで値上がりしているので、単純計算で9月末までに15円程値上がりすることになります(8月10日時点)。

なので、190円台前半ぐらいまでは値上がりが予想されます。

レギュラー180円台で推移する模様

野村総研のエコノミスト木内登英さんによると、補助金が廃止された後は原油価格が若干下がり、180円台で推移する見通しだそうです。

価格高騰が収まるので若干ホッとしてしまいますが、コロナ禍前は130~140円台だったので、その頃よりも40~50円も値上がりしてしまっているんです。早く、国際情勢が落ち着き、元の価格に戻って欲しいですよね。

【続報】ガソリン補助金の延長が決定

先ほど、「原油価格が下がり安定する」という話をしましたが、予想に反しては高騰してしまっているようです。

それに対して政府は10月以降もガソリン補助金を継続することを決定しました。

いつまでかは分かりませんが、今後しばらくは現在の価格で推移されると思われます。

燃費を2割改善する燃費向上テクニックを解説

さて、早速ですが本題の燃費改善について話していきます。

AT車/MT車共通の改善方法

まずは、AT車とMT車に共通する燃費改善方法を解説してきます。

発進はゆっくりと

停止状態からの発進はゆっくり行いましょう。

乗り心地にも影響する部分なので、同乗者の負担を減らすためにも、滑らかなアクセルワークを心掛けましょう。

なお、環境省をはじめJAFや各自動車メーカーによると『最初の5秒で20km/h』に達することを目標にすると燃費10%改善するとのことです。

また、ハイブリット車は発進を緩やかにすることでモーターを効率的に使えるので燃費改善に効果的です。

急制動を避ける

あらゆる場面での急制動は控えると燃費改善になります。

発進時以外でも急加速をすれば燃費は悪化しますし、急なブレーキをすればその分加速が必要になります。

また、急なハンドリングも余分にブレーキを踏まなければならない状況になりがちなので、再加速が必要になってしまいます。

先読みする

先読みすることも重要です。例えば以下のような事です。

  • この先のカーブの角度はどのぐらいか?
  • 信号はそろそろ変わりそうか?
  • 前方車両はどのような動きをするか?

これらを先読みすれば、急制動を避けることが出来ます

車間距離を取る

車間距離を取れば、前方車両の急な動きに合わせる必要が無くなるので、余計なブレーキを踏まずに済みます。結果、再加速が不要になるため燃費改善に繋がりますね。

また、安全運転の為にも車間距離は取りましょう。

一定の速度をキープする

加速と減速を最小限にすることで燃費を抑えることが出来ます。

目標速度に到達したらアクセルを緩めて速度をキープ(巡航運転)しましょう。

いかにして巡航運転の区間を増やすかが燃費運転の最大のカギです。

空いてる時間帯、空いてる道を選ぶ

空いている時間帯や空いてる道を選べば、巡航運転の区間が増えるので当然燃費は向上します。

同じ道でも日中と深夜で燃費が倍ぐらい変わることも珍しくないので、ドライブが趣味という人は、空いている深夜や早朝に出かけるのも良いでしょう。

AT車の場合

続いて、AT車特有の燃費改善方法を解説します。

クリープ現象を利用して発進する

先ほど、「発進はゆっくり」という話をしましたが、AT車の場合はクリープ現象を利用すると効果的です。

クリープ現象とは、ブレーキを離すとアクセルを踏まずとも勝手に車が進む現象の事ですね。

クリープ現象では時速5~10キロ出ると言われているので、そこまではクリープ現象を利用して進み、そこからじわりとアクセルを踏むと良いでしょう。

キックダウンしない

キックダウンとはアクセルを強く踏み込んで加速する動作の事です。

キックダウンをすると、ギアが下がりエンジン回転数が高まるので燃料を多く消費します。

加速が必要な場合でも、緩やかにアクセルを踏み込むことで燃費改善に繋がります。

ノーマルモードやエコモードを使う

最近のAT車にはいくつかの走行モードがありますが、基本的にはノーマルモード、搭載されているならエコモードを選択すると燃費が良いです。

スポーツモードは加速が良くなりますが燃費は悪化します。

また、少し古めのAT車にはDレンジの他にSレンジや2レンジといったものがありましたが、これも燃費的には良くないのでDレンジを使いましょう。

MTモードを使う

最近のAT車にはMTモードが採用されており、クラッチ操作不要でマニュアル操作が出来ます。

これを上手く活用することで燃費運転ができます(詳しくは次の項目で解説)。

MT車(AT車のMTモード)の場合

続いて、MT車(AT車のMTモード含む)で燃費運転をする方法を解説します。

早めにシフトアップをする

MT車に乗ると回転数を上げたくなってしまうものですが、ここは我慢して早めのシフトアップを心掛けると燃費改善に効果的です。

車種にもよりますが、私が乗っているMAZDA3(e-SKYACTIV-X)では大体2,000回転でシフトアップする感じですね。

エンジン回転数を低くキープする

低いエンジン回転数をキープすることも大切です。

MAZDA3の場合、1,200~1,500回転ぐらいをキープして巡航運転する感じです。

2,000回転を超えそうならシフトアップ、1,000回転を下回りそうならシフトダウンするイメージですね。

ちなみに、各速度域での巡航運転に使うギアは以下の通りです(MAZDA3の場合)。

  • 時速30キロ~・・・4速
  • 時速40キロ~・・・5速
  • 時速50キロ~・・・6速

車種によって最適な回転数は変わってくるので、ぜひ色々試してみてください。

エンジンブレーキ多用は燃費悪化に繋がる?

エンジンブレーキを効かせるためにシフトダウンすると思いますが、それにより一時的に回転数が上がるわけです。

そこで、「回転数が上がるという事は燃費が悪化するのでは?」と思う人は多いかも知れません。

でも、減速時に回転数が上がる分には燃費に影響しないので安心してください。減速時は『燃料カット』状態に移行し、燃料が噴射されないので、むしろ燃費向上に繋がります。

運転以外での燃費改善方法

最後に、走行面以外の部分で燃費改善する方法を紹介します。

タイヤ空気圧を適正値にする

タイヤ空気圧が下がると燃費が4%も悪化します。

タイヤの空気が抜けてきた自転車を乗った経験がある人は多いと思いますが、ペダルが重くてメチャクチャ漕ぐの大変ですよね。それと同じ事がクルマにも起きているわけです。

定期的にタイヤの空気圧チェックをしましょう。

エンジンオイルを交換する

エンジンオイルの劣化も燃費悪化を招きます。

エンジンオイルはエンジンを効率的に動かすための潤滑油です。それが劣化してしまうと効率が落ちてしまい、余分に燃料が必要になってしまうわけです。

交換頻度はマツダ車(普通車ガソリンエンジン)の場合、シビアコンディションは6ヵ月(7,500km) 、ノーマルコンディションは12ヵ月(15,000km)が目安だそうです(参考)。

カー用品店はその半分ぐらいを推奨していますが、メーカーやJAF的には意外と少ない頻度で良いみたいなんですよね。

カーエアコンの設定温度を弱める

カーエアコンも自宅のエアコンと同じように、設定温度を弱めることで燃費向上に繋がります。

例えば、こちらの記事によると、風量を最大からオートにした場合、最大14%も燃費改善されたという報告もあります。

ちなみに、暖房に関してはエンジンの熱を利用するので、燃費にほとんど影響しません(エンジンの無い電気自動車は例外)。なので寒さを我慢する必要はありません。

サンシェードを使用する

夏場限定ですが、長時間駐車する場合はサンシェードを使えば、車内の温度上昇を抑えることが出来、エンジン始動時の冷却時間を減らすことが出来ます。

また、紫外線による内装劣化を防止する効果もあります。

サンシェードについては下記の記事にまとめたので是非参考にしてみてください。

熱さ対策と愛車の保護に。サンシェードが費用対効果に優れたカー用品である3つの理由

上手く燃費運転を活用すれば、ガソリン高騰の影響を最小限に出来るので是非活用しよう

というわけで、ガソリン高騰の中でも出費を最小限に抑える燃費運転について解説しました。

ちなみに、私の愛車MAZDA3の場合、以下の条件で市街地走行をすると、

  • 燃費運転しない・・・リッター12キロ
  • 燃費運転する・・・リッター16キロ

といった感じなので、リッター4キロ分節約(25%OFF)出来るんですよね。

直近1年間のガソリン代の値上げ幅も同じくらいなので、上手く燃費運転を活用すれば高騰の影響を最小限に抑えることが出来るという事です。

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